オーナー対談
武田 栄子 様(上尾市)
OWNER VOICE03
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武田 栄子 様(上尾市)
Takeda Eiko
上尾市在住。上尾市許可園である「ロンパールーム」と「エンゼル愛児園」などを経営。子どもたちが大人になる為の〝始めの一歩〟である大事な時期に豊かな種を蒔いていき、大人になった時に、その種が芽生え、心の共有ができる事を願いながら日々子どもたちに接している。
所有する分譲マンションを賃貸される傍ら、上尾市内で保育園を経営する園長先生、武田栄子様です。上尾市向山にあるエンゼル愛児園は、当社で管理させていただいている別のオーナー様の貸店舗で、云わば〝オーナー様繋がり〟での経営となっています。9月某日、昼下がりのロンパールームで、お昼寝中の子どもたちを起こさないように気遣いながら取材が始まりました。
自宅開園から現在へ
― 保育園経営の歩み
- 北西
- 武田先生は、いつから保育園を経営されていますか?
- 武田様
- 昭和52年に自宅で始めました。それからエンゼル愛児園が出来て、このロンパールームが出来たのが今から19年前です。当然、昔と状況や考え方も変わりましたね。
- 北西
- 例えば、どんな部分が変わりましたか?
- 武田様
- やはり、一言で言えば少子化ということなんですが、一人っ子だったりすると言ってみればパパ・ママが家来になっているような状況なんです。そうすると親御さんがこの先大丈夫かな、と心配になる。しかし3歳までに人間性の2/3が形成されますので3歳過ぎてからでは遅いんです。お子さんを見ていると「この子は公務員が向いているかな」「この子は黙々とやるタイプだから将来は職人さんかな」とか「この子は外交的だから外回りの営業が向いているな」と何となく分かります。3歳過ぎると自分をフォローする力が出てくるので逆に分からなくなります。つまり3歳までは素のまんまで生きているということなんですよね。
- 北西
- 若い世代の考え方も変わりましたよね。
- 武田様
- 当園スタッフは1/3が20年以上のベテランです。勿論、若いスタッフもいますがベテランは全体を見て若いスタッフを動かすことができるのです。
- 北西
- キャリアアップしていくという事ですよね。
- 武田様
- 昔は人を頼る、ということがなかった。今は誰かが責任をとってくれるとか、そういった形になってしまっている。保育の現場でも良く言うのですが、「ダメよ!」と言うだけの保育はダメなんです。子どもは何がダメなのか分からないんです。自分が嫌な事をされる立場を作って分からせる事が必要なのです。
【開園時間】
7:00~20:00 年中無休(1月1、2日休み)
【住所】
〒362-0075
埼玉県上尾市柏座2-4-28エリア赤熊204
【TEL】048-776-5786
【開園時間】
7:00~20:00 年中無休(1月1、2日休み)
【住所】
〒362-0045
埼玉県上尾市向山4-6-18
【TEL】048-725-0137
毎年“ゼロに戻れ”
― 先生たちへの指導方針
- 北西
- 若い先生方に対してはどういった指導方針ですか?
- 武田様
- 私たちの仕事であれば4月、年度が変わる度に「ゼロに戻れ」と言っています。何年経験があっても「ゼロに戻れ」です。そう考えた上で、この子の為には今、何が必要か?を一人一人見極めていくことが必要です。
- 北西
- そういう小さいお子さんであっても見極めはできるものですか?
- 武田様
- 出来ます。それは自分の子どもではなく私たちがプロとしてお預かりしているお子さんだから見極められないといけません。先日、新しいスタッフから「子どもたちに対してどれくらい厳しくしても良いものですかね?」と聞かれました。まずは「怖い先生で良い」と話しました。優しくしても「優しい先生」とは見てくれませんからね。その代わり愛情がいっぱい無いと怖い先生になってはいけません、と。それをフォローするだけの人格がないといけませんね。
- 北西
- そういった先生の考えが若い世代に引き継がれていくと良いですね。しかし、こういった事は保育の現場だけでなく一般企業にも言える事ですね。
- 武田様
- 実は、当園のお子さんの中には重い病気を患っている子がいます。病院の先生からは「この保育園だから預かって貰えるのですね」と評価していただきました。やはり、そういうお子さんこそ、私たちのような保育園が必要だと思うのです。ここにいる間だけでも楽しい時間を過ごして欲しいですからね。保育の基本というのは何を教えるか、が先に来るのではなく、まずは園内が清潔であること、そして明るく楽しい空間であることが重要で、そこから先が何を教えるか、に繋がっていくのです。
子どもを楽しませるアイデア力とマジックの時間
- 北西
- 先生は本当に考えが豊富だし、考え方以外にもアイデアがお子さん目線ですよね。
- 武田様
- こういった仕事は心だけでなくアイデアが必要なんです。子どもたちを楽しませるアイデアが(笑)。今、凝っているのがマジック(手品)です(笑)。子どもたちの前で披露したマジックが好評で毎月お誕生日会で5つのマジックをやってます。これが大変なんです(笑)。一度披露したら 「ボクの時もやって」と子どもたちに言われたのでこれが毎月になってしまいました。そう言われれば先月と同じマジックはやれませんから、毎回違う内容にしなければならないので本当に大変(笑)。でも今は色々出来ますよ、例えば手を使わず机を持ち上げるマジックなんかも出来ますよ!
- 北西
- 簡単なものでしたら私にも出来ますかね?(笑)
- 武田様
- 大丈夫、やってみましょう!
- そう言って、対談はそのまま武田先生のマジック講座に。先生の下で育ったお子さんが大人になってやがて親になり、自分が楽しく過ごせたからと、お子さんを預けてくれるケースもあると言います。そんな評判を聞き、レーベングループの中にも自分のお子さんを先生に預けていたスタッフもいます。対談中は終始明るく、引き込まれるような笑顔の武田先生。カラオケに行けば2時間は歌い続けられるというバイタリティー。そしてお孫さんが大阪の大学に進学し、クラシックバレエで主役を演じ、活躍されているというのも先生の支えになっているのではないでしょうか。
【聞き手】 北西 功
(株)レーベンコーポレーション・(株)レーベンハウス 代表取締役
【聞き手】 北西 功
(株)レーベンコーポレーション・
(株)レーベンハウス 代表取締役
